(1)最初にやること(2)原稿をSigilに貼りつける
(1)最初にやること
書いた詩を電子ブックにするためにはepubとういう形式のファイルに変更しなければなりません。これが結構大変なのです。yoruno3さんの詩もこのepub形式にするのが大変でした。全体の文字数自体は多くないですが、詩の数は30編以上で縦書きで改行がやたらに多い。ここら辺が小説と違いコスト的に割に合わないところでしょうか。いまは、「でんでん」とか「Romancer(ロマンサー)」とかネット上でeoub形式に変換してくれサイトもありますが、yoruno3さんがネットに預けてやるのはいやだということで、すべて一から手作業でepab形式にすることにしました。一度、経験すればわたしのスキルになるので、なにか役に立つ(?)かもという下心もあります。
epub形式にするためには編集用のソフトが必要です。簡単なのは一太郎で詩を作成してepub形式にすることですが、必ずしもうまくいかない場合もあるようです。お金があって手軽にしたいということであれば良いと思います。
編集用のソフトでもう一つ面倒なのは、日本語が縦書きなのでepub3という形式に対応しないとだめなのです。いろいろ調べて、世界的に使われている「Sigil」(シジルとかシギルとか読むようです)というフリーのepub編集ソフトが見つかりました。わたしのような貧乏人にはこれがいいということで、「Sigil」で電子ブックを編集することにしました。
「Sigil」のダウンロードサイトを示すので、ここからダウンロードしてインストールしてください。クリックするだけなのであまり悩むことはないと思います。最新バージョンはSigil 0.99です。ただし、32ビット版と64ビット版があるので、使っているパソコンに合わしてインストールしてください。わたしは32ビット版が安全だと思っていますが。
次に、必要なのは作成したepub3を確認するためのビュワーです。縦書きをサポートしている必要があるので、わたしは「超縦書き」というフリーのビュワーを使っています。以下のサイトにあります。ダウンロードの時に登録が要ですが、複雑ではありません。結構、便利です。
AmazonのKindle(Kindle Direct Publishing)を出版のターゲットにしているのでKindleのビュワー(Kindle Previewer 3)は詩集をkindleにアップした時どう見えるかのチェックで必要です。また、アップしたあとmobiと言う形式に変換されるみたいなので、Kindleのビュワーでmobiにエクスポート(変換して出力)してmobiをアップした方が効率が良いみたいです。ということで、Kindleのビュワー(Kindle Previewer 3)をインストールすることをお勧めします。以下にリンクを貼っておきます。
今回はとりあえず前準備で一旦終わりです。次回はいよいよ「Sigil」で原稿をepub3に変換する方法を始めます。
(2018.4.25 sakuryo)(2018.6.11修正)
(2)原稿をSigilに貼りつける
まず、あたり前ですが詩集の素となる原稿が必要です。一応、皆さんは原稿があるという前提です。
ほとんどの方はワードや一太郎などのワープロソフトで作成されていると思います。しかし、ワープロソフトで作った原稿は字体とか行間とか文書の体裁を整えるコードで作られていて、このままではSigilで編集することはできません。そこで、単純な横書きのテキストファイルに変換する必要があります。縦書きで書かれている方は一旦、横書きにしてください。
ワードの場合について簡単に説明すると、原稿を「名前を付けて保存」を選択し、ファイル名を入力する欄の下に「ファイルの種類」の右側の「∨」のマークをクリックするとプルダウンでいろいろな種類のファイル形式の一覧が出ます。この内、「書式なし(*.txt)」を選択します。あとはファイル名を付けて保存するだけです。保存したファイルを確認すればファイ名に.txtがくっついたファイルができていると思います。.txtのことを拡張子と言います。パソコンによっては拡張子が表示されない場合もあるので注意が必要です。テキストファイルはウィンドウズのPCであれば、付属している「Notepad」で開けば確認できます。
「Sigil」をインストールしたら、デスクトップに「Sigil」の頭文字Sを取ったアイコンが出ているのでクリックして立ち上げてください。以下のような画面になります。
この画面の簡単な説明をします。左側に表示されている部分は「ブックブラウザー」と言います。上の部分に書いてあります。Sigilで編集するための重要なファイルが置かれている場所です。特に「Text」と「Styles」が重要ですので憶えておいてください。中央部分には左の「ブックブラウザー」で選択されたファイルの内容が表示されます。画面では「System0001.xhtml」が選択されて、その内容が表示されています。まだ、白紙の状態ですね。この部分は普通のワープロと似ていますが、文字だけを表示する場合だけではなく、文字の大きさや行間などを表しホームページで使われているHTMLという言語でも見られるように切り替えることもできるのです。
切り替えはタイトルバーにある本が開いたような「ブックビュー」アイコンと<>のような「コードビュー」アイコンで行います。良く使いますので憶えてください。上の画面では「ブックビュー」アイコンが押されています。
HTMLについては多くの方は知っていると思いますが、この最下段の余談で簡単にふれておきます。右端の表示部分は目次が表示されるのですが、あまり使いません。
詩集のテキストファイルが必要となります。一応、ここでは例としてyoruno3さんの詩を許可を得て適当に短くして以下にアップしておきます。枠の中を選択すればコピーできます。
「ブックビュー」アイコンが押されていることを確認したら、この画面の中央部分に先ほどの詩集の例を全部選択してからコピーして貼り付けます。すると、画面は以下のようになります。
結構、間が開いていてなんかおかしいですね。実はもとのテキストファイルでは良かったのですが、このホームページに貼りつけたものをコピーするとこうなっちゃいました。PCによっても違った画面になるかも知れませんが、やることは同じです。
HTMLではどうなっているかを見るためには右横の「<>」の「コードビュー」ボタンを押してみます。押すと中央の部分に以下のような画面が出ます。
何やら記号の羅列みたいのが出てきますが、これがHTMLなのです。「ブックビュー」の右横となりの「コードビュー」ボタンが押されているのがわかります。
最初に、「コードビュー」で編集します。 画面で「 」という記号が2個出てきていますが、これは半角の空白です。詩のなかで意味がないので「 」を削除します。例えばタイトルの前にありますね。ワープロと同じように選択して消去すれば、タイトルが前に詰まります。yoruno3の著者のあとも同じです。少し面倒なのはに全角の空白です。間が空いているだけで何も見えないのでわかりづらいです。例えばyoruno3と前の<p>の間にに空白がたくさんあります。これは全角の空白なのです。yoruno3を右側に持って行きたいために空白で下げているのですが、後で、別な方法で下げるので削除してください。「ひら ひら」の空白は意味があるので残して置きます。ここら辺は面倒ですが頑張ってください。少しくらい残っても後で処理できますのであまり気にしないで作業してください。
また、<p></br></p>などが数行連続して出ている箇所がありますが、1行だけ残してあとは削除してください。これは多いのでちょっと労力が必要ですが、頑張ってください。削除した画面が以下です。
今回はここまでです。ファイルは左上の「ファイル」から「名前を付けて保存」を選択して、適当なファイル名を付けて保存します。とりあえずtestにしておきます。するとtest.epubと言うファイルができているのが確認できるはずです。ここら辺は、ワープロとかわらないと思います。
次回は見出しなどの作業をします。
(2018.4.25)
余談① HTMLについて
HTMLは知っている方が多いと思いますが、念の為、必要なことだけを簡単に説明します。HTMLは文章や文字をタグと言われる<>~</>で囲んだものです。たくさんありますが、必要最低限だけのものを簡単に紹介します。
<body> </body> 詩集全体の文章など全文章をこのタグで囲みブロックにします。
<dev> </dev> 一篇の詩や段落をこのタグで囲みブロックにします。
<p> </p> 一行をこのタグで囲みブロックにます。
<span> </span> 文字をこのタグで囲みブロックにします。
<a href=" "> </a> リンクを張るときに使います。hrefの” ”にはリンク先のアドレス が入ります。
コードビューの画面で確認してみてください。